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日本料理「遊膳 ささ田」
- 取材日:2005年10月12日 -
遊膳「ささ田」
お料理のご紹介

 今回は「夜の御食事」の時間帯にお伺いし、1人6,300円(税込み)のコースである「すごろく」をいただきました。 これから、そのメニューをご紹介します。
 なお、この他にも「竹とんぼ」(8,400円)、「かくれんぼ」(10,500円)というコースもあります。
また、「昼の御食事」の時間帯には、さらに「おにごっこ」(5,250円)も用意されています。

前菜の写真
前菜

 季節感あふれる前菜。銀杏や栗、サツマイモで作られたもみじの葉が、視覚を通じて秋の深まりを感じさせてくれます。もちろん、旬の素材がふんだんに使われているので、味覚でも季節の移ろいを楽しめます。
 すべての面において料理長の技と遊び心が光る逸品。美味しいだけでなく、楽しい料理です。
  それでは一品づつご紹介していきましょう。

長芋、きゅうり、イクラの和え物(小鉢)

 強い主張はせず、おのおのの個性的な食感をそっとのぞかせる長芋、きゅうり、イクラ。そして、口の中に広がっていく、ゆずのさわやかな香り。
 秋の透きとおった風が吹き抜けていくような、心地よい料理です。決して派手さはありませんが、最初に箸をつける一品として最適。

子持ち鮎の煮浸し(右奥)

 ほんのりと甘い味に煮含められた子持ち鮎。いっぱいに詰まった卵がしっとりとした食感と深い味わいを醸し出しており、初夏の鮎とは異なって艶のある美味しさです。これも、この季節には嬉しい一品。

秋刀魚のみりん干し(右中央)

 今が旬の秋刀魚。これをみりん干しにしてあります。秋刀魚は適度に脂がのり、身はふっくら。そこに優しい甘みが加えられています。まさに秋を実感させる一品です。

平目の昆布巻き(右手前)

 昆布でしめられた平目は旨味が凝縮されており、歯ごたえも絶妙。また、肉厚の昆布はとても柔らかく、平目のパートナーとして味と食感の奥行きを深めてくれます。
 そこに生姜の甘酢漬け。これが全体をキリッと引き締め、ほどよいアクセントを加えています。

甘鯛のお吸い物 写真
甘鯛のお吸い物

 テーブルへ運ばれてきたとたんに立ち上る、三つ葉とゆずの爽快な香りのハーモニー。思わず食欲がそそられます。
 鰹と昆布で丁寧にとられた出汁は黄金色に輝き、あっさりしていながら、しっかりとした旨みを備えています。その中に肉厚でふっくらとした甘鯛。シンプルなお吸い物ですが、私たちをとても豊かな気持ちにさせてくれる逸品です。

鮪と鯛の刺身 サラダ仕立て 写真
鮪と鯛の刺身 サラダ仕立て

 しっとりとした鮪の赤身と、プリプリとした新鮮な鯛の刺身。これらを、からしポン酢のドレッシングで和えています。
 この組み合わせがまた絶妙。新しい味の発見に感動します。そして、この料理の完成度をさらに高めているのが脇役の野菜たち。みょうが、玉ネギ、人参、水菜が添えられていますが、これらの食感と香りが加わると、口の中で素晴らしいドラマが生まれます。
 「遊び心を大切にしたい」という女将さんと、それを具象化していく料理長の卓越した感性と技。それらが一体となって創り出された「ささ田」ならではの料理の1つです。

菊花蕪の炊き合わせ 写真
菊花蕪の炊き合わせ

 何といってもまず心を奪われるのが、見た目の素晴らしさです。碗の中に白菊の花のように浮かぶ蕪の鋳込(いこみ)。そして、春菊の鮮やかな緑色。まさしく「アート」の域に達した料理です。
 もちろん、見た目がよいだけではありません。とろけるような蕪は甘く、その中に鋳込まれた鶏のササミは絶妙なコクを加えています。さらに春菊の香りと、全体を優しく包み込む出汁の効いたあんかけ。これらがお互いを高めあい、至福の逸品へと昇華させています。

太刀魚とエリンギの焼き物 写真
太刀魚とエリンギの焼き物

 ほどよく焼き上げられた太刀魚の中にはエリンギ。この遊び心に満ちた意外な組み合わせが、しかし私たちを新たな感動へと導いてくれます。
 この料理の魅力は、フワッとした太刀魚と歯ごたえあるエリンギの、食感のコントラストです。決して喧嘩することなく、不思議なシナジーを生み出しています。秋の風物であるスダチの香りをぜひ添えて、一度お試しください。

ポテトサラダのコロッケ 写真
ポテトサラダのコロッケ

 本格的な日本料理のコースの中に突然現れるコロッケ。しかし、こうした意外性こそが「ささ田」の真骨頂なのです。
 しかも、このコロッケは、実は「ささ田」の隠れたスペシャリティ。コーンやきゅうりの入ったポテトサラダがベースになっているという、独創的なコロッケです。それだけにほどよい塩味で、あっさりと軽い感じに仕上がっています。
 プロの発想と感性、技で創り出された、“家ではできない家庭料理”です。

モズク雑炊 写真
モズク雑炊

 ゆっくりかき混ぜると、まずは生姜の刺激的な香り。そして、その後に鰹と昆布でとられた出汁の上品な香りが、それを包み込むように広がっていきます。
 適度にとろみが効いているため、体が温まるだけでなく、あっさりしているのに大きな満足感が得られます。また、控えめに顔をのぞかせるモズクが、味と食感にそっと個性を添えています。
 食事のラストを飾るのにふさわしい逸品。優しい味で、心まで温まっていきます。

デザート 写真
デザート

 華やかな香りのマスカット。甘酸っぱい巨峰。奥ゆかしく優しい味の柿。それぞれに個性のある3種の果物たちが、美味しい食事を存分に楽しんだ後を締めくくってくれました。


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