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日本料理 「遊膳 ささ田」
- 取材日:2005年10月12日 -
”ヨコハマ”に飽きた人たちが訪れる、横浜の名店。遊び心に満ちた日本料理を楽しめる大人の店 「ささ田」
外観 写真
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お店のデータ
住  所:〒232−0043神奈川県横浜市南区蒔田町931
電  話:045−744−1104

営業時間:
昼/AM11:00〜PM2:30(ラスト・オーダーはPM2:00)
夜/PM6:00〜9:30(ラスト・オーダーはPM9:00)
       
定 休 日:毎週月曜日


交通案内:
横浜市営地下鉄、蒔田駅より徒歩6分
※お車でお越しの方は、鎌倉街道を上大岡方面へ進み、「宮元町3丁目」信号を左折の後、「蒔田小入口」信号を右折してください。
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 横浜の「旧都心部」といわれる関内や伊勢佐木町を抜け、鎌倉街道を西へ向かうと、徐々にお店や商業施設、オフィスビルは減り、マンションや住宅が増えてきます。「ささ田」がある横浜市南区の「蒔田(まいた)」という街は、関内・伊勢佐木町から車で10分もかからないところですが、煌びやかな中心街とは異なり、人びとの生活のにおいがする街です。なお、横浜市営地下鉄を利用すれば、横浜駅からでもわずか12分で着きます。
 この蒔田の街を南に下っていった丘の上には、有名な「三殿台遺跡」があります。すでに明治時代から貝塚が発見されていたのですが、1961(昭和36)年、この丘に小学校を建設することが計画された際に本格的な発掘調査が行われました。
 その結果、縄文、弥生時代から古墳時代までの竪穴式住居跡など、数々の貴重な歴史的遺産が発見されたので、遺跡として保存されることになりました。そして現在では、各時代の住居が再現されているほか、三殿台遺跡を中心にした市内の出土品を集めた資料館が併設されています。
 そんな蒔田の街の玄関である市営地下鉄・蒔田駅から鎌倉街道に沿って関内方面へ少し行き、横浜英和女学院高校に向かって閑静な住宅街の中を進んでいきます。すると、日本の伝統的な家屋でありながら、さりげなくモダンな香りの漂う印象的な建物が左手に見えます。そこが今回ご紹介する「ささ田」です。

外観 写真
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お店のポイント
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 「ささ田」のお店の建物は、女将である笹田祝子さんのご主人の実家で、そもそもは住居として使われていたそうです。昭和の初めに建てられ、すでに築80年近くになります。伝統的な日本家屋でありながら、西洋的でモダンなデザインが巧みに織り込まれており、日本の建築史において大変貴重な建物であるということです。
 しかし、そうした建物であるだけに、その維持管理は常に悩みの種でした。そんな時、家庭料理の店を開いていた林田幸子さんと女将さんとの出会いがあります。女将さんは彼女を料理長に迎え、1997(平成9)年9月、この歴史的な建物を活かして「ささ田」を開店しました。

 「ささ田」は古き良き時代の趣きと、シャープでおしゃれな感性とが同居する、不思議なお店です。
 時代劇にでも出てくるような、まさしく日本的な玄関を過ぎてメインのゲストルームに入ると、雰囲気は一変。そこには、現代的で洗練された空間が広がっています。特に印象的なのが、しっかりと手入れされた日本庭園を見渡すことのできる大きなガラス窓。綺麗に磨かれ、曇りひとつないガラス窓越しに素敵な庭園を眺めながら食事をしていると、オープン・デッキで食事をしているような開放感に浸ることができます。
 庭園には鯉が泳ぐ小さな池、趣きのある井戸があり、手入れの行き届いた花々や木々は季節ごとにまったく異なる風景で私たちの目を楽しませてくれます。また、夜になるとかがり火が灯されますが、そのほのかな明かりはまさしく幻想的。女将さんがこだわり抜いて築き上げたこの庭園も、「ささ田」のご馳走のひとつです。

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 店の中を見渡すと、歴史や伝統を感じさせるものがたくさんあります。その1つが店内に置かれた黒柿のタンス。濃い紫色に輝く良い艶が印象的で、長い間大切に使われてきたことがわかります。
 また、伝統的な木造家屋である店の建物は、床にも、柱や壁にも、天井にも何ともいえない深い味わいが出ています。これらは長い長い時間をかけて少しずつ醸成されてきたものであり、「ささ田」にとってかけがえのない財産です。この財産を次の世代にも伝えるために、女将さんをはじめスタッフの方々は、それぞれの材質にあった方法で手入れを続けているそうです。

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 なお、席は座敷ではなく、テーブル席となっています。歴史ある貴重な日本家屋の中で、日本情緒あふれる庭園を眺めながら、しかしおしゃれなテーブルと椅子で、肩肘張らずに食事を楽しめる。これが他の店にはない、「ささ田」ならではの魅力です。  

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 もちろん「ささ田」は、店がまえや店内の調度品、庭園が素晴らしいだけではありません。そこで供される料理も、1つ1つに真心とこだわりが込められた逸品です。
 食べ歩きが趣味であるという女将さんは、自分の目と足で信頼できる料理長を捜し求め、「ささ田」の料理を託しています。そんな女将さんが惚れ込んだ初代の料理長は林田幸子さんでした。彼女は京都で生まれて長崎に嫁ぎましたが、横浜へ来て青葉台で家庭料理の店を開いていたそうです。そのとき、女将さんの目に留まり、料理長に抜擢されました。
 そして、現在の料理長は4代目。彼は九州で生まれ、関西で料理を学んだそうです。4代目として新たな「ささ田」の味を切り拓いておられますが、同じく関西と九州にゆかりがある林田さんが創り上げた味との共通点もあるとのこと。革新と継承の優れたバランスを保って、「ささ田」の料理は静かに進化し続けています。
 また、女将さんは客とのふれあいを大切にしているといいます。たしかに、客として訪れる私たちを、まるで母親のように優しく、温かくもてなしてくださいます。それとともに、女将さんがおもてなしにおいて気を配っているというのが「大人の遊び心」。それが感じられるような、粋な演出が料理にも、接客にも、そして店づくりにも散りばめられています。

人形 写真

 「ささ田」は格式の感じられる店ですが、決して敷居の高い店ではありません。慌ただしい今の時代の中で、多くの人びとが忘れかけている「人とのふれあい」や「家庭的な温かみ」、ちょっとした「遊び心」を楽しむことのできるお店です。

常連さんだけが知る ささ田のマル秘ポイント
庭園 写真

口の門を入ってすぐ右側にある、「雅殿」と書かれた看板。皆さんは、何を示すものだかわかりますか?
 これは、「ささ田」自慢の庭園への入口であることを示しています。そう、実は「ガーデン」と読むのです。あえて「庭園」と書かず、当て字で「雅殿」と書くところにも、女将さんが大切にしているという「遊び心」があふれています。

庭園 写真

を入って左側(「雅殿」の入口の反対側)に行くと、「蛇石」といわれる石があります。
 この蛇石、はじめは何も模様がない、ただの石でした。それが、まるで地面から白蛇がとぐろを巻いて登っていくように、次第に白い模様が入っていったそうです。しかも、その模様は年々、上のほうへと登っているとのこと。とても縁起の良い石で、「ささ田」の守り神かもしれません。

は、『秘密の部屋』があるんですよ」と、女将さんがいたずらっぽく笑って案内してくださったのは、玄関の左手にある小部屋でした。そこは、煌びやかであり、モダンでありながら、古き良き時代の重厚さもある異空間。東洋と西洋の文化が見事に調和したファンタジックな隠れ処です。

 現在、この部屋は商談や、結婚をひかえた両家の顔合わせといった際に個室として使われています。しかし、住居であったころは、お客さんの運転手の控え室であったそうです。
 建物が建てられた当時のまま大切に使われてきたこの部屋では、昔の職人の優れた技をいろいろと見ることができます。
 例えば、窓はダイヤガラスといい、 現在では作るのが非常に難しいガラスであるそうです。また、床板は当時の職人が1枚1枚張りつけたもので、今では見ることのできない丁寧な仕事に驚かされます。
 こんな素敵な部屋で、温かいシャンデリアの光に包まれながら美味しい食事をともにすれば、商談でもお見合いでも、きっと順調に進んでいくことでしょう。

『秘密の部屋』 写真 『秘密の部屋』 写真
『秘密の部屋』 写真
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