- 取材日:2004年4月13日 -
かつて、横浜で最も賑わいある街の1つであった野毛。そんな横浜の下町で、60年ものあいだ地元の人びとに親しまれて来たのが、今回ご紹介する村田家です。
明治の初め、日本で最初に開業した鉄道は、野毛の街の最寄り駅である桜木町駅(当時は、この駅が「横浜駅」でした)から出発していました。また、戦後は闇市が開かれて日本中から様々なものが集まり、大変な賑わいであったということです。現在でも芝居などで、当時の野毛の様子が演じられることがあります。
ふぐ・いわし料理「村田家」
住所
:
〒231-0064横浜市中区野毛町2-65
電話
:
045-231-3619
e-mail
:
info@murataya.co.jp
HP
:
http://www.murataya.co.jp/
営業時間
:
正午
〜午後2時、
午後5時〜午後10時
定休日
:
月曜日
交通案内
:
◇電車でお越しの場合
・JR根岸線、横浜市営地下鉄線、桜木町駅下車徒歩10分
残念なことに、横浜駅やみなとみらいの開発が進む中で、最近の野毛は少し元気をなくしているように見えます。しかし、そこには横浜の通人に長く愛され続けてきたいぶし銀のようなお店が、今でもたくさんあります。
村田家は、街が移り変わっていく中でも、ふぐ料理やいわし料理をはじめとする季節の魚料理を一筋に提供し続け、ずっと通人をうならせて来た野毛の名店の1つです。
村田家店主 藤澤智晴さんへのインタビュー内容は
こちら
村田家は、戦前に伊勢佐木町で天ぷら屋として創業し、先代の頃からふぐ料理をやりはじめたということです。そして現在では、いわし料理の美味しい店としても有名です。
ふぐやいわしを中心に、焼き物、煮物、刺身、蒲焼、天ぷらなど様々な食べ方を、定食スタイルで、あるいは会席スタイルで楽しむことができます。特に、前身が天ぷら屋であったというだけに、新鮮な季節の魚を素材にした天ぷらは逸品中の逸品です。
「日本人に生まれてよかった、日本に来てよかった、お客様にそう感じていただくことが目標です」というご主人は、決して奇をてらうことなく、誰の口にも馴染みやすい日本の味を創り続けています。また、メニューが豊富ですので、昼も夜も気軽に利用できるお店です。
村田家の自慢は、20種類以上のメニューが揃えられた定食です。それぞれの季節の新鮮な素材を使った「こだわりの定食」ですが、お値段はリーズナブルです。ぜひ一度、ご賞味ください。なお、定食は昼だけでなく、夜も楽しめます。
● 先付:ふぐ皮の煮こごり
● 前菜:南瓜の冷製スープ
● 酢の物:いわしのごま漬
● お造り:まぐろ、いか。いわしの刺身
● 焼物:鮭と筍の木の芽田楽、花豆、蓮根添え
● 煮物:がんもどきと大根の煮物
● 揚げ物:海老、いか、きす、なす、ししとうの天ぷら
● お食事:じゃこ飯、お味噌汁、お新香
● デザート:季節のデザート
※お酒、飲み物代と合わせて、今回は1人6,000円でした。
ふぐ皮の煮こごり
村田家が得意としているふぐを使った料理です。さっぱりとしていますが、ふぐの味はしっかりと口の中に広がる逸品でした。
鶏肉のチーズ巻き、いわしの甘露煮、もろきゅう
3品それぞれの個性がとてもよく出ています。中でも、いわしの甘露煮は甘辛く、どこか懐かしさを感じる味でした。これだけでご飯が進んでしまいそうです。
いわしのごま漬
新鮮ないわしのしっかりとした食感をそのままに、ごまをまぶした酢のもの。香ばしいごまと程よい酸味がよくマッチし、食欲をそそられます。
まぐろ、いか、いわしのお造り
新鮮な素材を使っているからこそのお刺身。いわしを万能ねぎ、生姜とあわせてしょう油でいただくと、ご主人が目標としている「日本人に生まれてよかった」という喜びを、思わず感じてしまいます。
鮭と筍の木の芽田楽、花豆、蓮根添え
鮭に筍をのせ、その上に木の芽味噌をかけて、筍の皮で包み焼きにしたもの。鮭の深い味わいと筍のほのかな香り、木の芽味噌の上品な甘さが口の中で1つになり、春を感じさせてくれる逸品です。
がんもどきと大根の煮物
がんもどきも大根も、口に運ぶと旨みをたっぷり含んだ汁が湧き出してきます。シンプルな料理だけに、料理人の技が直接伝わってきます。
海老、いか、きす、なす、しし唐の天ぷら
どれも新鮮な素材ばかりを使っている天ぷらです。さすが天ぷら屋から出発したお店というだけあり、衣はサクッと中はジューシーで、天ぷらのお手本のようでした。逸品です!
じゃこ飯、お味噌汁、お新香
香ばしいじゃこを混ぜ込んだご飯とお味噌汁。いただく前の満腹感もなんのその、お味噌汁、じゃこ飯、お新香と箸を進めるうちにペロリと平らげてしまいました。
季節のデザート
季節感あふれる苺を使ったデザート。爽快で、締めくくりにピッタリです。最後まで美味しくいただきました。