今回の食案内は天ぷら専門店の天作さんです。新しくなったお店は京急戸部駅から一本東に入った閑静なまちのなかにあります。このお店を紹介してくださった間邊さんの話によると、戦後まもなく大岡川のほとりに屋台を構えたのが始まりで、今の場所になるまでは30年以上日ノ出町で営業していたそうです。
お店はカウンター9席ほどの小さな空間ですが、親父さんと娘さんの調理場を囲んだアットホームで落ち着きのあるお店です。天ぷらを揚げる音と香ばしい匂いがする暖かい雰囲気で出迎えてくれました。壁にかかる書も素敵です。 戦後すぐにお店を出した親父さんは今も現役で今年で85歳。天ぷらを揚げるには味覚だけでなく、色や天ぷらの揚がったときの音などの感覚が必要らしいですが、85歳で今も衰えず現役ということには驚きです。今は娘さんと二人で店の切り盛りをしています。
・電話 :045-311-1039 ・住所 :横浜市西区戸部本町31-13 京急戸部駅より徒歩1分 ・営業時間 :17:00-22:00(ラストオーダーは20:30) ・定休日 :日曜日
コースは、「神無月」というコースと「おまかせ」コースの二種類があり、それぞれで若干内容や天だねに違いがあります。天だねは季節によってもかわります。今回は「10月のおまかせ」コースを頂きました。 お酒の種類も沢山あり、日本酒や焼酎だけでなく、ワインやウイスキー、こだわりの梅酒などバリエーション豊かに取り揃えられています。
普段はなかなか食べないえびの頭も、こうして衣をつけてあげると前菜に早代わりです。カリカリと香ばしく頂けます。秋の味覚、銀杏もエメラルドグリーンのきれいな色で、お塩をつけてあっさり頂きました。
えびは一品目で食べた身の部分です。頭も美味しかったですが身の部分は新鮮な食感がたまりません。プリプリした食感で、とてもジューシーなお味でした。
私の好物のカキです。シソで包んでいて風味がとてもいいです。外側はサクサクしていますが、中身は非常に熱くなっています。食べる時は気をつけて!
きすはホクホクしていて、とても甘みのあるお魚です。トマトはいつも食べているトマトと違って、天ぷらにするとまた違った味わいが感じられます。季節のナス!厚めに切っていて、みずみずしいですがしっかり味をかみ締められて大満足です。
秋の代名詞まつたけ!!まつたけの頭に軽く包丁を入れてくれているので、お箸で割ると香りがフワッと広がります。ただ食材を揚げるだけでなく、一工夫あると食べた時に嬉しくなります。しっかり実が詰まった上品な味わいです。酢橘をかけて頂きます。
次々と出される天ぷらですが、その合間に出てくるのが大根おろしです。大根おろしは、レモン醤油で頂きます。口の中の油をさっぱりと流してくれて、新鮮な味覚で天ぷらが楽しめます。レモン醤油をたっぷりかけるのがポイントだそうです。
ロックで頂きました。混ぜて氷となじませると、まろやかな芋の甘みが感じられます。混ぜる前と比較してみても面白いのではないでしょうか。先入観がついてしまう為、銘柄は秘密だそうです。
褐色の色が少しついており、目でもお酒を楽しめます。35度と少しキツいですが、香りがとてもよく、濃厚な米の味が凝縮されており非常においしいお酒です。
天作では頻繁に揚げる油を取り替えています。まだ使えそうな油でも思い切って捨て、新しい油に取り替えています。このようにすることで、常に新鮮な油で揚げることができ、おいしい天ぷらをいつでも味わえます。
こばしらとは握りずしのネタとして使われる青柳の貝柱のことをいいます。その貝柱だけを集めてのりで巻いています。「天作」さんではその日の朝にとれたこばしらを新鮮なうちに食べることができます。海苔巻きにした中身にはこばしらがぎっしり詰まっていて、甘い小柱にのりの風味がとてもきいています。アツアツのハス天もしっかりした歯ごたえでとてもおいしいです。
穴子は身がとてもやわらかで、新鮮な油をつかっているおかげであっさりといただけます。白身魚のめごちです。横浜の方言では「ねずっぽ」といいます。淡白な味わいが楽しめます。小たまねぎも甘みがたまりません。
最後のしめは選ぶことができます。どれもおいしそうで選ぶのが困りました。
ご飯の上に、ししとうとえびが乗っています。風味付けにわさびを少々のせ、その上から出し汁をかけます。あっさりした出し汁の柔らかい味がスーっと入ってきます。
こちらは、ししとうとかき揚です。たれがくどくなくちょうどいい甘さでご飯と絡み合います。貝の入った赤出汁もまろやかな味わいでおススメです!
メニューの最後を締めは、甘納豆入りの寒天で、自家製の黒蜜をかけて頂きます。甘すぎずあっさり頂けるので、天ぷらの後にはぴったりです。
天作さんではお客さんの希望により揚げ玉がもらえます。 うどんやそばなどにかけて召し上がれます。ご飯にそのまま載せても最高です! 今回参加した皆、お土産にもらって帰りました。