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■今回の取材の中で荒井さんは、一頭買いした牛を余すところなく美味しい料理にする方法を研究し、それによって「よいものをより安く」提供できるようにしているということや、きめ細やかなサービスによって客が最高の満足を得られるよう、接客にも気を配っていることなどを詳しく教えてくださいました。私はそうしたところに、老舗の風格や、由緒あるお店を守る人びとのプロフェッショナルな姿勢を感じました。
学生である私にとっては確かに高めの価格ですが、実際に料理をいただいてみると、とにかく「うまい!」。そして、思わず笑みが溢れて大満足。十分に納得できる価格であることを実感できます。また、2階にはそれぞれ異なった趣きの個室が用意されていますが、荒井さんによれば「色々な雰囲気をお客様に楽しんでいただきたい」からとのこと。料理以外のところにも、気配りとこだわりがあります。
競争の激しい飲食店は、「5年も続けば老舗」といわれています。そうした中で111年もの歴史を持つ荒井屋は、「横浜の名店」というよりも「日本の名店」というほうがふさわしいのではないでしょうか。これからも、本当に美味しいものを食べたいときに、ぜひ寄らせていただきたいと思います。
(横濱まちづくり倶楽部会員・杉山 卓)
■今回の取材で荒井屋というお店を知り、先ず驚かされたことは、やはり創業111年という歴史です。代々経営を受け継いでいくということは非常に大変なことであるので、「すごい」という言葉しか浮かんできません。しかし荒井さんのお話を伺うと、この111年の間、創業の頃から守り抜いてきたものがある一方で、挑戦と革新を続け、ときには失敗したこともあるとのこと。初代経営者から引き継いだ2代目も、3代目も、そして4代目である荒井さん自身も、常に新たなことに挑戦し、失敗も経験しながら革新を起こしています。要するに、伝統は「同じことを継続する」という行為ではなく、「試行錯誤を重ねながら変えていく」という行為の上に築かれるものだということを教わりました。
また、威厳すら感じさせる老舗として、牛鍋はもちろん、すき焼きやしゃぶしゃぶでは徹底してこだわった素材を提供しつつ、ランチメニューやお弁当も用意し、私たちが肩肘張らずに老舗の味を楽しめるような配慮もされていることに感銘を受けました。決して築き上げた伝統にあぐらをかかず、多くの人びとから愛され、新しいファンをつくることに努力する姿勢には頭が下がります。
これからも、伝統の重みとともに親しみやすさのあるハマの名店として、いつまでも私たちの舌と心を満足させてください。
(同・田代 瞬)
■私は、荒井さんから「牛鍋処」という看板を掲げながらもそれだけにとどまらず、鉄板焼きをも始めるという話や、海外への出店を考えているという話などを伺い、そのオリジナリティ溢れる発想と型破りな行動力に脱帽しました。普通であれば、111年という伝統を守ることにのみ腐心し、リスクをともなう革新を回避するようになってしまいがちです。それにもかかわらず、ストイックなほどに挑戦を続け、さらなる進化を追い求める荒井さんの姿勢は、経営者として重要なことを私に教えてくれました。
4代目経営者となって10年たち、少し気持ちにゆとりが出てきたという荒井さんは、いよいよ自分なりの考え方にもとづいた事業拡大に取り組んでいくという決意を語ってくださいました。そして、当面の3つの課題を明らかにしてくださいました。次の時代に向けて新しい荒井屋を切り拓いていこうとする荒井さんの挑戦に対し、心からのエールを送りたいと思います。
(同・木村純平)
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